ご希望のデザインで作るオリジナル焼印と電気ゴテの組み合わせでできることは?
今回は電気ゴテとオリジナル焼印を使った加工の種類などをご紹介させていただきます。
電気ゴテ(半田ごて)
まず、電気ゴテはコンセントに差し込むことで、温度が上がる道具で、主に食品や革、木材などへの焼印加工時に使う道具になります。コンセントも一般家庭用のものに対応しているので、加工場所を選びません。
電気ゴテは本来電子基板などを溶着させるはんだ付け作業に用いる道具ですが、温度が300℃以上になることから、焼印用としても広く用いられています。
また、電気ゴテにはニクロムヒーターとセラミックヒーターの2種類がありますが、焼印加工には熱容量の高いニクロムヒーターのものを利用しています。小手先にニクロム線が巻かれていて、その中に焼印につながる軸を差し込んで温めるので、放熱しにくく高温を保つのに適しています。
ただ、電気ゴテは300℃以上の高温になりますので、作業時間が1時間以上を超える長時間になると、ヒーターの断線などによる故障が起こりやすくなります。
電気ゴテによる焼印
一番オーソドックスな使い方が「焼印」になります。焼印の印面サイズに合わせて電気ゴテの種類は変更する必要があります。主に使うのが、100W・200W・300Wの電気ゴテです。大は小を兼ねるという事で、300Wがあれば小さなものから大きなサイズの焼印まで利用可能です。
焼印加工については、食品・木材・革・紙・布など様々な素材に焼き付けが可能です。

電気ゴテによる刻印
プラスチックやゴムなど、温度が高いと溶けてしまう素材については、電気ゴテの温度を下げて素材を少し柔らかくし、デザインの刻印を入れるという使い方も可能です。この場合は電圧を調整するパワーコントローラーが必要となります。
パワーコントローラーで最低温度に設定し、徐々に温度を上げるように試していき、刻印が入るちょうどよい温度を探る必要があるので、少し手間がかかります。

電気ゴテによる箔押し
電気ゴテを使っての箔押しは、ほぼできないといってよいです。箔押し自体が110~130℃で行う加工になるので、パワーコントローラーを使っても、箔押しに適した温度にすることができないからです。
また、箔押しは素材に対して垂直に焼印を押し付ける必要があるので、電気ゴテを手にもってまっすぐ押し付けても、やはり上下左右どちらかに傾いたりするため、きれいに仕上げるのが難しくなります。特にデザインのサイズが大きくなると、より全体を均一に押し付けるのが難しくなります。