
革に焼印をするときは、半田ごてを使った電気式と火で炙る直火式ならどっちの方が綺麗に焼印ができますか?
革は非常に焼き目が入りやすい素材で、焼印の温度は200℃程度でくっきり濃い焼き目が入ります。
なので、結論から言うと電気式がおすすめです。
ですが、電気式の半田ごても、焼印のサイズによってはそのまま使うと温度が高すぎる場合があるので、真っ黒に焦げてすぎる場合は、温度を調節できるパワーコントローラーなどを使って適温に調整する必要があります。
革への焼印は、温度管理さえできれば細かいデザインでも綺麗に焼き付けることが可能です。食品や木材のように焼にじみが起きにくいため、細かい部分もきれいに表現することができます。
こちらはジーンズの革タグへの焼印ですが、細かい文字もきれいに焼き目が入り、全体的にいい感じの焦げ目が入っています。焼きムラもなくほんとにきれいに焼印加工がされています。
こちらも焼印自体は綺麗に入っておりますが、焼き付け温度が少し高いため、革が少し縮んでしまっています。革の厚みが薄いとこの現象が起こる場合があります。
温度が高い場合の対処法としては、パワーコントローラーを使って温度を下げる方法があります。
パワーコントローラーは半田ごてのプラグを差し込み、コンセントにつないで使う道具になります。つまみが付いているので、MAXから1/3程度回して温度を確かめ、焦げすぎる場合はさらに1/3回してという感じで、ちょうどよい温度を試して利用します。
上記は薄い革への焼印ですが、右側の黒く縮んで締まっているのは温度調節せずに半田ごてで焼印をしたものです。左側はパワーコントローラーを使って温度を下げて焼印をしたものになります。特に薄い革への焼印加工においては、温度が高いと革の縮みが起きやすいので、温度管理は大切です。
こちらは革でも合皮のため、温度が高いと溶けてしまう素材ですが、パワーコントローラーを使って温度を下げることで、溶けずに程よい焦げ目の焼印加工が可能になります。
革への焼印で仕上がりを重視するなら、ホットスタンプのご利用がおすすめになります。
ホットスタンプは、1℃単位で温度調節をすることができるので、焦げ色など細かい仕上がりの調整が可能になります。また、レバー操作での印面の押し付けになるので、安定した加工をすることも可能になります。
沢山の焼印加工を同じ位置に行うという場合は、半田ごてを手にもって行うと安定しませんが、ホットスタンプであれば、素材を置く場所さえ決めてしまえば同じ位置に正確に焼印を入れることができます。
また、ホットスタンプは焼印だけじゃなく、温度を調節することで箔押しや型押し(素押し)での加工も可能になります。
半田ごてを使った焼印をしているけど、仕上がりをもっとよくしたい!箔押しもやってみたいという場合は、是非ホットスタンプの導入もご検討下さい。
半田ごてで使っている焼印は、ホットスタンプでも利用できるので、新しく製作する必要はございます。ホットスタンプがあれば製作の幅も広がります。